掃き出し窓 取外し

降ったり止んだりのはっきりしない天気が続きます。
そんな中、今日は傷んでいる掃き出し窓の取外しを行いました。掃き出しを取り外した後は、ここに出窓を作ります。
窓製品としての出窓は納期がかかる上、コストも高いので、現在国内在庫のあるANDERSEN窓の組合せで考えました。
偶然、その在庫サイズがぴったりこの現場には合うサイズでした。


取り外した後、構造の状態を確認すると、少数の黒蟻はいるものの構造への白蟻の被害等はありませんでしたので、ひと安心です。
予定通り、出窓のための構造部をこれから作って行きます。
今日、窓も現場へ納品されています。


補修リフォーム工事契約


本日、正式に補修・リフォーム契約をさせて頂きました。
漏水、蟻被害部分の補修とリビング掃き出し窓の改造→出窓に変更、また、外装・屋根・樋等の塗り替えリフォームが主な内容です。築22年を経て、表面化した漏水や腐朽箇所の見直し・補修・メンテナンスが必要となりました。
お客様も長年住んだ住宅に愛着を持ってみえますので、今後も末長く使って頂けるよう、知恵を絞り技術を結集したいと思います!



和室の窓は2連のダブルハング(上げ下げ窓)ですが、片方だけの取替えを(初めてですが・・・)うまく行なうことが出来ました。
室内ケーシングも破損しなかったので、そのまま貼り付けが可能に・・・。



契約後、足場屋と打合せ→近隣が接近しているので、隣地の方へご説明にあがり、足場が上部で越境する旨、承諾を得ました。その他、10件ほど近隣の方へご挨拶に伺いました。
明日、朝から全面足場を組みます。


2階窓 解体調査


昨日足場を組みましたので、2階の窓の解体調査が出来るようになりました。窓廻りの外壁の構造体には被害があまり無いことを想定して外壁の取替えが多くならないよう考えました。ボーダー状のもので補修が出来るよう、窓廻り外壁を一定の巾で落とします。



1階窓同様、窓の下枠の下部の防水紙の上に黒蟻が巣を作っています。どちらかと言うと防水紙の内側(合板側)ではなく、外側(外壁サイディング側)に黒蟻は生息しています。ラップサイディングは鎧張りと言われる様に下から順番に重ねながら斜めに張って行くので、防水紙との間に隙間が出来ます。そこがたまたま巣作りにいいサイズだったのかも知れません。


窓の固定竪枠の中の木はご覧のようにすっかり腐ってしまってました。上部コーキングが切れていて、水が枠内に入り込み、長らく乾かないことで木の腐朽がさらに進んだと思われます。
他の窓もコーキングが劣化し切れていることから、早急にコーキング等、外壁の全般的なメンテナンスを行なう必要があることをお施主さんへお伝えしました。




ここまでの調査を見ると、今回は以前の事例と違い、白蟻による被害は初期で収束していったように思われます。
1階の枠は明らかに白蟻の被害に遭ってましたので、初期段階では白蟻の浸入があったがその後、早い時期に黒蟻により捕食されたかも知れません。白蟻の存在はここまでの解体では確かめられません。
構造体の損傷も非常に少ないので、雨漏れにより腐朽が進んだケースと思われます。黒蟻は巣を作る為に木をかじって細かい木屑にして集めていますが、白蟻のように構造に甚大な被害を加えたり、急速に損傷が進んだりはしないと専門の業者に聞きました。現在も白蟻の被害が進行中の場合は、その原因や被害範囲を確定するまでに非常に労力を必要としますので今回は早期発見が出来た例かと思います。
足場を組むと、普段確認出来ないところの状態がわかりますが、気にされていた樋はやはり水が溜まり、排水口には葉や泥が溜まっていて改善する必要があります。


床下調査


先日は外壁と室内側から解体をしての調査でしたが、本日は床下からの調査を実施しました。
中から、外から、下から・・・・、これだけやっても十分といは言い切れませんが、可能な限り、(建物を極力損傷しないように考えながら)調べなければいけません。
床下調査の結果は「床下から白蟻が昇った形跡は無い」でした。
ただ、黒蟻が列を作っていました。
先日の窓の撤去時に相当数の黒蟻がいました。それらが避難して、また別の場所に巣を作る為に行動しているのでは?というのが白蟻駆除業者の見解です。
ただ黒蟻自体は白蟻のように構造材を食い尽くすような甚大な被害は建物に対し与えません。
あまり、気持ちの良い話ではありませんが、白蟻の被害がそれほど拡大する前に黒蟻が建物内で白蟻を捕食した為に白蟻の被害が拡大しなかったのではないか?という考え方が浮上して来ました。
引きつづき、2階の窓の交換・調査を進めていきます。


現地調査〜窓をまず1本交換しながら


今年になって3件目の白蟻被害の補修工事になります。
先週お客さんより報告を頂き、調査に入ったのですが、窓が白蟻の被害にあってましたので、今日は窓を1本交換する用意をして現場解体から始めました。



いずれの例もそうですが、雨漏れが原因で躯体や窓廻りが湿った状態になり、そこへ白蟻を呼び込んでしまう。
今回もそのパターンです。
ただ、白蟻の侵入経路が不明なので、窓の上下の外壁を大きく解体して、木部の状態を確かめています。
写真は白蟻ではなく、黒蟻が作ったものです。
黒蟻は白蟻を餌にします。現在は白蟻は黒蟻に食べられたようで、白蟻の姿を確認できませんでした。



これは、窓のたて枠の内部の木ですが、白蟻の被害にあって、強度を全く失っています。
またかなりの水を含んでおり、窓が雨水で常に湿潤状態だったようです。ただここにも白蟻は居ませんでした。
黒蟻に食べられたか、あまりの湿潤状態に生きていられなかった可能性もあります。


完全に空洞になった樹脂の枠



新設窓取り付け。
構造合板には損傷がほとんどありませんでしたので、部分的な交換に抑えました。
防水紙を新設し、外壁工事まで養生します。



元々窓に問題があるとすれば、上部枠の雨水が入りやすい構造と下部水切り端部の木部露出でしょう。
これは工事前の旧窓。


これは新設窓。
木口まで樹脂でラミネートされています。


これは新設窓の上部のたて枠とよこ枠の接合部。
旧型と比べ、改善されています。


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