戸車取り替え、引き戸のメンテナンス

半日で終わるメンテナンスやリフォームは今でも良く話があります。
合間を縫って相変わらずやってますよ。
今日は、自分で出来る内容でしたので、久々道具を色々車に乗せて出動!



今日は長い間メンテナンスをさせて頂いてます某クリニック内の引き戸が重くなったとのことで、戸車や、レールを変えます。
毎日かなりの頻度で使うこともあって、レールの上を戸車が幾度となく走るうちに金属に穴が空くほどすり減ってしまいました!



床に取り付けるこのレールを通称Vレールと言います。
床に特別に切り込みを入れ無くても上から取付出来る物で、一番手軽に引き戸が取付られます。
若干形状は違うものの、この家が完成した23年前と基本的な寸法は変わってません。
ビスを外して、長さのみ同じ長さにカットし、同じ場所に取り付けるだけです。


問題無く取付完了しました。
戸を元通りに取り付けて、新しいレール上を滑らせてみる。

良し!OK



次は住宅部の3階へ上がって収納引き戸4枚の戸車交換。
戸車が経年劣化でボロボロに砕けており、引き戸の様を成してません。前回、調査の際に戸車を1つ預かり、近い形状を調べ、取り寄せがしてあります。
新旧共にヨコヅナという金物メーカーです。



戸を外し、ひっくり返して、古い戸車を外します。


ここで新しい戸車を取り付けるのですが、この際に(事前に建具屋から聞いてアドバイスをもらったのですが)コツが有ります。
戸車の両端にある耳(釘で固定する部分)をペンチでつまんで内側に少しだけ曲げておきます。
ペンチがあれば手の力だけでも曲がります。


少しだけ曲げたのが分かりますか?

なぜこんな事をするのか?

⇒それは、後から建具の建付けが調整し易いからです。

このように予め少しくの字に曲げておくことで、戸車が少し建具溝から浮いた形になります。
1本の建具に2個の戸車を付けますが、両方ともまずは同じように浮かせて付けておきます。
・・・と全て建具屋の受け売りですが・・・。

今回やってみて合点が行きました。



ベタっと付かずに少し浮いてますよね?
こうして付けて、建具を取付た後、レールの上を滑らせて、戸を閉め、枠にピタッと付くか、確認します。
すると大抵はピタッと付かず上下どちらかに隙間が出来ます。

そこで、さっきの仕込みが生きて来ます。
どちらかの戸車を叩いて沈ませて(建具の高さを低くすれば)先ほどの建付けの調整が出来ます。

これが、最初から叩き込んだ状態の場合、浮かせないといけません。これの方が困難ですよね!
だから浮かせて付けるんですって。

やってみて納得でした。確かにピタッと早く4本全ての調整が出来ました。

職人はすごいですね。知恵と工夫の集積です。
良く、同じ事しても「あれっ、早いなぁ!」と段取りの良さに驚くことがありますが、きっとこのようなちょっとした技・コツの集積なんでしょうなぁ〜。



午後の診療の休み時間2時間を利用してのハーフデイリフォーム。

お陰で無事制限時間ギリギリで終了しました!

久々、自分で動いて直して、本日は充実の工事でした。
やっぱどんな小さな事でもいいから、いつまでも現場で動き、何かをこの手で作ったり直したりし続けたいもんです!


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