シロアリの季節


雨季に入り、いよいよ蒸し暑い季節の到来。同時にこの時期はシロアリの被害が多く発生します。
この1ヶ月くらいでシロアリの被害にあった現場を4件見ています。
このお家以外に勝手口廻りで2件。ウッドデッキで1件。

シロアリの食害が現在も進行しているか、前から被害にあっていて現在は止まっているか、
状況は様々ですが、顕在化するのはこの時期が多いです。


床合板の部分だけが黒くなり被害にあっているのが分かる。
その下の床根太には被害はない。
床下からではなく外壁部分に接した合板小口から入ったことがわかる。

気をつけねばならない点として、ツーバイフォーは床下からより外壁の合板面から侵入して来ることが多いこと。
合板は床と壁全面に使っています。
とは言っても、現在は在来工法でも構造用面材として外壁に合板を貼ることが多いので、ツーバイフォーに限ったことではないですが。
外壁面にテラスや勝手口階段、腐ったウッドデッキなどがある場合は、納まりや、当時の施工状況により注意が必要です。

今、フローリングの張り替えをしているお宅でも、フローリングを剥がしてみると、フローリングの下の構造合板がシロアリの被害に遭っていました。床がふわふわしていたので、予想はしていましたが。


床下に潜ってみたが、束にも、根太にも目立った水濡れやシロアリの被害は無い。

堅木であるホワイトオークのフローリングでも、シロアリに入られると、中身がスカスカに。


シロアリ専用の防除用薬剤を吹きかけながら、補修補強を進める。

黒くなっている部分が腐っている部分。窓廻りや2階からの雨漏れの影響でこのようになったと思います。

壁も一部長年の水濡れから柱が手で砕ける位もろくなっています。ここは壁、床とも直します。


床合板、一部張り替え完了。
これでフローリングを張り始められます。

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床の現場レスキュー

本日は、午前、名古屋市のS様邸へお伺いしました。
2ヶ月前にお邪魔した際に床のフローリングのササクレがあり、直すことになっていたのですが、それが靴下に引っかかるようになって来たと聞き、お約束をして伺いました。
前は裂けている段階でしたが、引っかかって欠けたような状態になっていました。
床はオークの無垢材。
生活しているうちに、木目によってはこのように裂けたり、欠けたりする部分も多少は出てきます。(ちなみに今回1階部分でこのように欠けているのはこの1ヶ所だけです。)
自然の物で、合板のように均質な素材では無いので、気になるならないの個人差はありますが、このようなことは生じるものです。


補修材を2色混ぜて、床に近い色を作りました。補修材はホームセンターで誰でも手に入るクレヨンタイプの「かくれん棒」。
クレヨンから必要な量を適当にカットし、ドライヤーで温めて柔らかくしてから、指先でコネコネして混ぜ合わせれば種の完成です。
欠けている部位に押し込んで、さらにドライヤーで温めて柔らかくし、へらで奥まで押し込みます。
出来るだけ深く押し込んで馴染ませないと、後からポロっと取れてしまいます。


【気を付ける点】
①今の時期は暑いので結構長い時間柔らかいですが、寒い時期はすぐに固まります。
やり易いように随時温めて下さい。
②ただし、フローリングに長時間熱を与えないように、適度に距離を離しながら。
③関係ない所が汚れないように、マスキング(写真の黄色いテープ)する。
④若干盛り上がるくらい多めに充填する。あとから削れますので。

因みに私は使っているへらは粘土細工に使う金属のへら。表面を削ったり繊細な作業に向いてます。
熱にも強いので、扱いやすいです。床にへらの平たい部分をペタッと当てて、床と同じ面になるように表面を薄く削り仕上げます。


テープを剥がして、他と馴染むように表面を少し指でこすり整えます。
こする過ぎると、かえって目立ちそれまでの作業を棒に振ることになるので、控えめに。

床が半艶消しから三分艶くらいのマットな感じなので、今回は割とばっちり合いました。
ただ、床の艶具合によっては、補修した部分が若干マットに見えたり、逆に艶があるように見えたりするかも知れません。そんな時は専用の保護剤があって艶を増やしたり、減らしたり出来るようです。
今度、それも試してみようと思います。

また、今回は欠けた個所が目地部分に絡んでいたので、どうしようかちょっと悩みましたが、目地も補修材で埋める事にしました。(なので、厳密に言うと、形状は原型通りにはなってません)

目地部分をVカットに切ろうとやってみましたが、そこだけまた弱くなってしまい。落ちてしまうリスクを感じました。
ここは見た目も大事ですが、これから引っかからないよう、何事もなかったかのように安心して歩いてもらう事が大事なので、耐久性と滑らかさを取りました。

本日お客様にもご説明させて頂きましたが、これ位だと少しテクニックが要りますが、もう少し小さい傷であればご自分でも直せますので、「よし!やってみよう!」と思った方は日曜日などお休みの日に一度チャレンジしてみてはいかがでしょうか?
※不明な点あればサポートもします。

自然素材の家、手入れし甲斐のある、愛着の湧く家づくりを楽しみたい人は
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いつでもご相談下さい。


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