本日は水回りDAY

本日は水廻りの日でした。午前中は名古屋の輸入住宅にてトイレの水栓の取り替えを行いました。
21年前、当時のシングルレバー水栓の多くはレバーを下に下げると水が出るタイプでした。
(私の実家のキッチンはいまだにそう)
現在では安全性の観点から、逆で上に上げると水が出るようになっています。よく猫が乗っかるとレバーが下がって水が勝手に出てしまうからなどと言う具体的な例で説明したりしています。実際にそのことに遭遇した事は無いですが(笑)
さて、デザインは今風のモダンな感じに変わっていますが、問題なく取り付けができました。


実は工事に際して、水を留めるのに洗面器下の止水栓を捻ろうとしたのですが、非常に硬くて回すことができませんでした。原因としてはいっぱいまで開けたところで止めていると使っているうちに硬くなる、と言うことを職人から聞きました。いっぱいまで開けても少しだけ戻しておけばそういう現象が減るようです。
なので止水栓も取り替えることにしました。



これが新しく付けた水栓です。
そのまま使うと、水量が多いため、止水栓で量を調整していただきます。
よく他のおうちでもお邪魔してみると、止水栓が案外調整されておらず数量が多すぎる場合があります。無駄に多いと洗面周りに水が飛び易くなったり、水の無駄遣いになりやすいので適量で絞り込むことをお勧めします。
止水栓の位置からわからない方もいらっしゃいますので、案外引き渡しに伝わっていないものだなと思ったりもします。


次に行った工事は、同じお宅のもう一つのトイレの手洗器に関してです。
●問題点は・・・
だいぶ前から生じていたものらしいですが、洗面器の重みで排水管が押しつぶされ亀裂が入っています。なぜそうなったかと言うと、もともと洗面器を取り付けている壁に下地が入っておらずボード用のアンカーで止めているため長年の重みで緩んできているためです。その為、洗面器が壁に固定されず前に垂れ、排水管に乗っかっている状態。
●対策は・・・
洗面器の固定金具を壁面にしっかり留める必要があるので、新しく下地用合板を用意しそれを躯体に留めた上で洗面器は合板に止める形にします。
1日で工事を終わらせるため、あらかじめ合板にクロスを貼ったものを用意していきました。
もちろん現場でのカットはしなくていいようにあらかじめぴったりサイズを用意しています。


考作事務所内にて、クロス張り。ところが問題が。
片面だけにクロスを貼ったら水分を含んだお陰で反ってしまいました。慌てて翌日片面にもクロスを貼ったところ力の均衡が取れまっすぐになりました。
余談ですが、よく建具屋さんに建具を発注するときにできるだけ両面同じ素材にした方が反りが少ないと言うのは本当だと実感しました。


このアイディアですが、本来ならば、現在のプラスターボードを外し部屋全体クロスで張り替えをするのが最も何事もなかったかのようにリフォームできるのですが、それでは結構な費用と日数がかかるので、今回は施主様に了承を得てこの方法をとっております。そのかわり強度はしっかり出るように考えて。。。
ビスは正面から止めるので頭が出てしまいますが白い化粧キャップをつけて目立たないようにします。


壁についているフックが洗面台を引っ掛けるための大事な金具ですが、この背面の壁が盛り上がってるのが分かりますでしょうか?
陶器の洗面器は相当重いものですのでこのフックは非常に負担がかかるもので、当然壁に強固に止まってる必要がありますよね。ちょっとこれは最初の施工の仕方に問題があると言わざるをえません。


同じ場所に洗面器を取り付ける必要があるので、最初の金具の位置をメジャーで測ってメモしておきます。


壁から出ている給水管の位置を図り、新しく取り付ける板に穴を開けます。


補強板を正面から止めた後、先ほど測ったのと同じ位置に金物を水平に固定します。


洗面器を金具に引っ掛けて、振れ止め金具で固定します。今回はガチガチにしっかり留まりました。
その後、給水・排水管を接続します。


完成しました。これで今後は洗面器が落ちていることを心配せずに使っていただけると思います。
水道業者に言わせると排水管もそうだが、給水管にもかなりの荷がかかっていたとのこと。
排水はまだしも最悪留守中に突然給水管が破損したら大変なことになってしまいます。
しかも3階部分ですから、被害は下階まで及びます。
状況を聞いて、「今日はほんとに直してよかったですね」とお客様も息を撫でおろしていらっしゃいました。



●今回のまとめ
今回は目に見えて、配管の一部に亀裂が入って、洗面器の傾きもありましたので、気付くことが出来ましたが、見えないところでこのような事があると、起きてからかなり慌てることになりますので、設備(特に水廻り)は普段からチェックをして異変に気付くことが大事です。お掃除のときなどに少し気を使ってみてみるのもいいかも知れませんね。


輸入住宅 在来工法 浴室のリフォーム

在来工法で浴室を作ることは、輸入住宅では良くありました。最近では新築では採用されるのは大半がユニットバスですが、15〜25年前には、私もよく在来浴室の施工現場をやりました。
当時は何と言っても浴槽から水栓、タイルまで全てお気に入りのものが作りたい家のスタイルに合わせてチョイス出来ることが、お客様にも好評でした。
特にこだわりのある住宅会社では、今と違い逆に在来浴室が標準というくらいでした。




しかし、自由度が高い一方で、現場管理は大変で、注意を要する箇所が沢山あります。最近でも在来浴室を作る際は排水や防水、断熱やメンテナンス性、タイル割りなどの見た目の綺麗さまで色々と気遣い施工します。
ユニットバスより、どうでしょうか?
少し大げさかも知れませんが、経験上、10倍の労力を使うイメージです。
それくらい気を遣ってちょうどいいと言うことが、今回のようなリフォームをやる内に分かって来ました。

今回のお宅は壁埋め込み型のシャワー水栓の調子が悪い、漏水の可能性があると言う話から発展して、色々と今までの浴室の不具合を根本的に解消する為、ユニットバスへの変更をご提案し、実施することになりました。



タイルの解体撤去は大変な上、下地を傷める可能性もあるので、タイルは残し、その内側に入るサイズのユニットバスを設計します。
予め採寸し、施工より1ヶ月以上前にショールームにて、仕様決め、発注しておきました。
浴槽は外した後に洗い場タイルと土間コンクリートをはつり落とします。
やはり、土が湿っていて恒常的に水がタイル下に漏れていたことを知ります。


一番心配だったのは、土台が湿り腐ることや、白蟻が繁殖していないか、と言うことでしたが、幸い当時の防水シートがかなり効いていたので、思ってたほど悪くなく、そのまま継続利用出来ました。

立ち上がりに再度防水シート500巾を貼り、土からの湿気を防止する為のシートで覆って、土間コンクリートを打ちます。
割れ防止のメッシュも入れました。


打設後、養生に3日ほど置いて、ユニットバスの組み立て設置をします

ひとつ誤算だったのが、天井の高さが低くて、選んだユニットバスが入らないこと。
もっとも構造に関係ない造作天井だったので、切り落として、懐を確保することにしました。
しっかりと合板と防水シートがしてあったので解体に少々手こずりましたが、大工の知恵を借り何とかなりました。
その後、電気屋が新しい暖房乾燥機能付換気扇の為のダクトと専用回路の配線をします。


ここまで、結構な仕事がありましたが、まだユニットバスの施工には入れません。
今の窓は大き過ぎて、ユニットバスのシャワー水栓や鏡と干渉してしまうので、窓を小さいものに変えます。
約1/3ほどのサイズの縦滑り出し窓に取り替え。
残りに外壁を新しく作って埋めて、断熱材。外側は今と同じラップサイディングを貼り、色合わせした塗料で塗ります。


ここまでやって、ユニットバス組み立て前の段取完了です。
いよいよ、ユニットが運び込まれ組み立て開始です。


この段階まで来ると、私の中ではほぼ7割が済んだ気持ちになります。ここまでは予期せぬことが起きますが、ここからは先が読めて、終わる時期もはっきりとお客様にお伝え出来、安心してもらえます。

ユニットバスの設置の翌日、午前は大工を入れ洗面側に壁を立て、午後には塗装屋を入れ、既設に合わせた白で枠や巾木の塗装を。


その次の日に内装屋を入れて、壁クロス、床にクッションフロアを貼ってもらいます。
クロスは全面では無いですが、現在の輸入クロスに近い柄、色のクロスをサンゲツから選んで頂きました。


最終日は洗濯水栓やシャワーなどの器具と配管を繋ぎ込み、換気扇スイッチやコンセントを付けて、試運転します。
養生を剥がして、お客様に確認して頂き、お引き渡しさせて頂きました。


ショールームで決めて頂いた薄いピンクの壁と浴槽をお客様には気に入って頂きました。
冷たく無い洗い場の床を踏まれて、これは滑らないよなぁ〜!と今の浴室の進化を実感しておられました。


お客様から色々とお話を聞くと、最初に新築を建てる頃と比べて家族構成や年齢も重なり、お風呂に求めることも変わって来ますね。
デザインも大事ですが、
暖かさ、滑りにくさ、段差の解消、手すりや物干し場所としての機能、排水口やカウンターの掃除のし易さ、配管の今後のメンテナンスのし易さなど。
メーカーさんもお客様の要望に応えて、確かに「なるほど!」と思わせる機能を備えるようにどんどん進化しています。今後は気持ち良く暖かく安心して、お風呂で体を休めて頂きたいです。
ありがとうございました。


在来浴室からシステムバスにチェンジ

春になると毎年リフォームのお話が増えてきます。暖かくなって、気持ちも新たに何となく家やお庭に手を入れたくなるのは皆さん同じですよね〜。
本日は大名古屋ビルヂングにあるTOTOのショールームへシステムバスの打ち合わせにお客様と行きました。


20年前に建てられた輸入住宅のお客様で、 10年前には屋根と外壁のリフォームをさせていただきました。それ以降、折に触れお家のメンテナンスをさせていただいています。
今回は洗面脱衣室の洗濯水栓の調子が悪くて、見に行ったのですが、以前からお風呂のシャワー水栓も調子が悪く、その水栓がついている壁に水漏れが生じている可能性も高いので、見えない部分の修繕をする意味でも、浴室をシステムバスに交換するご提案をさせていただきました。
20年前もTOTOの浴槽を選ばれたお客様でしたが、当時からの様々な技術の進歩に驚かれていました。

私としては、ご夫婦が仲良く、議論しながらも楽しくアイテムを選ばれてるのがとても微笑ましく思い、私も一緒に打ち合わせしていて大変楽しい時間を過ごさせていただきました!


欧州スタイルの水廻りリフォーム


久々のブログアップとなります。
最近はFacebookがブログにとって変わり、毎日の仕事の様子はそちらに手軽にアップしご紹介してます。
こちらでは工事が終わるごとにまとめる場所にしたいと思います。
さて、この度、名古屋市で7月に3週間かけて行っていた水廻りのリフォームをまとめます。
こちらがこの度の工事の完成写真です。





魔法瓶浴槽工事〜納まった


RC壁が文字通りNechで搬入がギリギリだったが、何とかユニットバスが納まった。
後は何とか、建築の方でカバー出来る。
加藤さん、明日は頑張ってくれ!


お客さんが気にされていた浴室と洗面脱衣室との床の段差。
?出来るだけユニットバスの設置床面をはつって下げた。
?出来るだけ低床設計のユニットバスを選んだ
の2点により、段差は出来る範囲で抑えたつもり。
洗面にもこの後、合板を捨て張りしてもっと段差を抑えるつもりです。
洗面床を思い切って上げればもっと段差は減りますが、廊下からの入口引戸から作り直す必要が出て来るのと、現在も天井が2.2m無いのに、床が上がると2.0m近くなり、天井高が低くなり過ぎる為、お勧めしませんでした。

北欧輸入住宅 リフォーム メンテナンス】考作


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