掃き出し窓(スライディングパティオドア) の網戸のロック

建付けが悪くなった、鍵がかかりにくい、重いなどは長く住んだ後に「掃き出し窓」で時折聞かれる症状です。
その中で、結構地味な存在ですが、網戸の鍵があります。
輸入の掃き出し(スライディングパティオドア) では本体に鍵がかかるのはもちろん、網戸にも鍵がかかります。
鍵と言っても中からレバーを動かして戸先へ引っ掛けることで外から開かないようにする単純な構造ですが、
これにはそれなりのメリットもあり、それは後程話すとして・・・。


今年春にさせていただいた工事で、この鍵が壊れているので取り替えて欲しいと言う話がありました。
ただ困ったのはメーカーが今は既になく、問い合わせをする代理店も日本にない事でした。
実はこういう時に頼りになる会社が 1つありまして、私がわからない場合でも現場の情報をできるだけ伝えることで、近い建材をアメリカから直で取り寄せられる可能性が残っています。
前は知らないメーカー、廃盤品があるとギブアップしていましたが、今はとりあえずそこへ情報を送って可能性を探ります。


部品のサイズはもちろん写真、スケッチなどできるだけ多くの情報取り揃えてリサーチして貰います。
今回もそうすることで近いサイズのものを見つけてきてもらいました。
輸入手続きをして 1ヵ月位で入ってくるのですが、実は入ってくるまで100%うまくいくと言う自信はありません。
今でも代理店などを通じたサポートや情報共有がある場合は別ですが、既にメーカーがなくてパーツだけを取り寄せる場合は、お客様にもそのリスクは説明させていただいております。


私が情報送った後に資料が送られてきて、「このようなイラストのものに近いでしょうか?」と言うような確認が先方から来ます。
さすがに20年以上も経っていれば、少し角が丸くなるなどデザインの変更はあるのですが、大事な部分の寸法や作りは変わっていないように思いました。後は「よし!エイヤっ!」とこの商品にかけて思い切って手配をします。

あと、余談ですが、海外のこういう時の部品イラストがとても分かり易かったりします。
IKEAの家具を組み立てた時も思いましたが、言語が分からなくても絵でマニュアルを伝える、これが非常に長けていると感じます。

今まで時間をかけて取り寄せた部品が使えなかったこともないわけではありませんが、経験上大抵(90%以上は) 何とかなることが多く、困っているお客様にとっては他では絶対できないことで、喜んでいただけます。
世の中には少しリスクがあると、その時点で扱わない、手を出さないところも多いと思いますが、そのリスクを知ってもらった上でベストを尽くすならば、トライする価値があると思ってます。
今までも窓を取り替えなければいけないような状況と思われて諦めていたのを、部品の交換で使い続けることができたケースがあり、諦めなくて相談して良かったと言ってもらいました。


これがもともと付いていた網戸のロック。

現在付いている物を取り外します。


バラバラにするとこんな感じ。まぁなんてことない構造です。
右側の金属のバーが上下して、戸先のU字型フックにかかりますよ~、と言ったシンプルな作り。


パッケージの裏にはこんなイラストが書いてあります。網戸にまつわるいろいろな消耗品や部品が書いてあります。
多分このパーツシリーズで網戸のことが色々と解消するのではないかと思います。

メーカーと言っても、いろいろなパーツの集合体。金物は金物メーカーから、ガラスはガラスメーカーから入手してそれらをまとめて商品として最終的にビルドアップし、商品名を付けて販売するのが窓メーカーと言うことになる。

また少し話が飛びますが(笑)、キッチンを構成する輸入キャビネットもキッチンメーカーが変わっても丁番や引き出しレールなど金物は同じものを使っていたりします。
なのでメーカーがなくなっても、金物は意外と共通で、 今でも使えたりする。
アメリカって結構そういうところがあるんです。さすが、DIY大国!!


こちらは、戸先側につけるフックが入ったパッケージ。ホームセンターで売っている感じ。
ただこれを見たとき、一瞬ちょっとまずいかなと思いました。思ったよりサイズが大きかったからです。


古いものと新しいものを並べてみるとこんな感じ。
幅も少し大きいですが幅はあまり問題ではありません。出っ張りが大きいことが問題でした。
これだと、網戸の小口に当たってしまい、戸が当たって最後まで閉まらなくなる。


なので、ここは、現場で折り曲げて出っ張りを揃えることにしました。少し違うからあきらめるのではなくて、加工で何とかなるならそのほうがいいです。おそらくいろいろ調べてこれを送ってもらったので、昔のように小さいものがないのかもしれません。
実際今のフックの方が太くて大きめでしっかりしていそうです。


レバーがちゃんとかかり、且つスムーズの上下するようにフックの出や高さを調整するのが苦労しましたがうまくいきました!
以前の角張ったデザインに比べ今回のは角が取れたコロンとした形をしています。

実は地味な存在ですがこの網戸の鍵が結構好評で、何故かと言うと、理由は2つあって、
①1つは外から網戸が開けられないので、防犯対策になる。(網なのでその気になれば簡単に破れますが、それなりに破壊行為が伴うので、少しは犯罪の抑止となる)

②もう一つは風などで勝手に動いたりしないので、気が付いたら蚊やハエが入って来たということが無い。

で、③もう一つ言うと、取手状になっているので、網戸の開け閉めがしやすい、と言うのも聞きます。

昨年輸入の掃き出し窓を日本製に変えたとき、軽くなったと気にいって頂きましたが、今までの習慣から、「網戸の部分だけ何か取っ手がつけられないかな?少し動かしにくくて」とお客様がおっしゃってたのを思い出します。


この掃き出しのメーカーですがMilgardといいます。赤字で書いたのが、もともと付いていた方のサイズ。
このぐらい違っていても取り付けができたと言う記録として残しておく。


この工事の後に、本体のハンドルとロックのほうも調子があまり良くないので交換できないかと言う話を承りました。
これもサイズを細かく調べ、これからリサーチをかけていくことにします。
こういう場合とにかく現場の写真が多ければ多いほど良い。
どれだけ細かく調べたかがキーになるので、じっくり記録します。

毎日使う窓、ドア、小さなことから大きなことまで気になったらご相談下さい。
あらゆる手だてを講じて、あなたの「お助けマン」となります。

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木製外部ドアの再塗装

外部に木製ドアを使った家。先日行った塗装を今日はご紹介します。
まず、現状を把握します。
判断としては大きくふたつ「取り替える」か、または「手入れをして使い続ける」か?

ドア自体が歪んで、建て付けをし直しても調整が不可能なほど悪い場合は、ドアの交換をお勧めします。框組が緩んだものを修正するのはなかなか難しいです。それは簡単に言うとドア自体が平行四辺形になっていること。
長年のドア自体の重みで緩んできているものなので、癖がついていて、容易には戻りません。
一方そうでもなくてまだ使えそうならば、木が劣化進行しにくいように表面に保護塗料を塗ります。

今回は後者。


まず最初に、表面の悪くなった塗膜をサンドペーパーで削り落とします。
(木片にペーパーを巻きつけて平らな面を作りながら削ります。)
作業自体は難しいものでは無いですが一番必要なものは根気です。
時間さえあればできるので、今回は私が塗装屋さんに先行してこの作業を行いました。
ただここで注意しないといけないのが、塗膜がドア全てにおいて弱くなっているかどうか?
よくあるのはドアの下半分は弱くなっていても、ドアの上部のほうは雨に濡れないため、結構しっかりとした塗膜が付いている場合があります。この場合は逆に表面を削り取ることがかなり大変です。
ある意味全体的に劣化していた方が作業自体は楽です。
それを最初に把握してお客様には説明させていただいています。
またある程度色むらが生じることも了解いただきます。


これが塗装できる段階まで削り落としたところ。完全に白木が露出するほど削る事は不可能ですが、このぐらい削ってあれば、着色したときには問題がないです。
写真では手でペーパーを使っていますが、細かいところは手で行い、大きな面は電動サンダーで削っています。
どこまで削れば良いか基準は経験による判断になります。
ここまでするのに、そうですね…大体1時間位かかったでしょうか。


ポイントとして、少し面倒でも、作業がしやすいようにとって金物類は外しておきます。
これも金物の取り外し手順を把握してないとできませんので、もしご自分でやられる場合は説明書などを見てちゃんと元に戻せるように勉強しておいてくださいね。
(戻せなくなって施錠ができなくなったりすると大変です)


ここで、明日塗装屋さんが来て思ったように仕上がるかどうか、確認のため一部を試し塗りしてみました。
テープでエリアを限定してこの框で囲われた三角形の中だけに塗ってみます。


今回使う塗料は「サドリン クラシック」と言うオランダ製の塗料。オランダには他にもシッケンズなどがあります。
木部保護塗料に関しては、海外の方が機能性や歴史が先行しているように思います。他にドイツのオスモカラーもよく使います。塗ったところはかなり濃い色に見えますが、大抵外部にさらされてきた木はこのぐらい塗料を吸い込みますので、このような色になります。色ムラになりにくいようにするためには、やや濃いめの色を選んだ方が失敗が少ないでしょう。


ドアの小口も忘れずにペーパーをかけておきます。
そのためお留守中にはすることができずドアを開けての作業となります。

最後にこの日は鍵を取り付けて施錠がしっかりできるように確認の上、現場を引き上げ、明日の塗装屋さんに引き継ぎます。
この日のうちに撮った写真をスマホで職人さんに送って状況を伝えておきます。
写真を見て「なかなかいい色になってるじゃないですか」と職人さんに言われ少し嬉しかったです。(笑)
しかも一流の職人さんに言われたので。。。。そんなことないです、しっかりペーパーを当てていればこんな感じに誰でもなりますよ!
ほんと塗装は根気よくやるしかないです。それと出来上がりを少しでも楽しむのも飽きないコツですね!
そういう意味で言うと時間に追われギリギリでは良い仕事はできないと感じます。


次の日職人さんが来て、ドア全体を仕上げて、夕方「できましたよ」と写真を送ってくれました。
はい、なかなかシックに仕上がりました。
この風合いは、使い続けた木にしか出せない味。
木が塗料のオイルを吸って生き生きと生き返った感じ。
これこそが、使い続ける本当のアンティーク!

築20年以上経ったおうちですが、このドアもこうやって直せばまだまだ現役です。

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輸入雨どいの補修

久しぶりのブログ投稿は、季節がら雨どいの補修に関して、ご紹介します。
最近ではあまり聞きませんが、私が輸入住宅に携わり始めた頃は、ほとんどの建材を大きなコンテナに積んで輸入していました。雨どいもその一つでした。本格的輸入住宅を作っていた会社であれば、当然のようにどの会社も輸入品を使っていたはずです。
ただ監督としては樋まで輸入するのはあまり管理上はオススメできませんでした。

樋は工事の終盤に取り付けるものです。
その時点で数がもしも足りないと、輸入に時間がかかりえらいことになってしまうので、ドキドキしたものです。

その樋ですが築20年位の家に行くと、勾配が悪くなって水の流れが悪くなり、さらに砂や枯葉が溜まって、そこに草が生えたりしていることもあります。
そうなる原因あるいは結果の1つとして、固定している釘が緩むと言うことがあります。
よく驚かれますが、大胆にも実は20センチ近いアルミの太い釘が樋の正面から打ってある簡単な構造です。
日本の現在の工法とはずいぶん違います。


このアルミの太い釘を取り替える方法として私が行っているのは、おなじ長さのビスに変えることです。
釘だけでは樋が潰れてしまうので、スペーサーとしてアルミのパイプがもともと取り付けられています。
この パイプもあまり丈夫なものではないので、新しくアルミのパイプを買ってきて同じ長さにカットし入れ替えます。
ビスもパイプもホームセンターで手に入るものですが、実はこの長いビスがなかなか売っていないものです!
私がいろいろ回って最終的に手に入るのは大抵地元にあるホームセンターバロー(笑)


写真の左がもともとの釘。
右が新しく取り付けるビス



パイプにビスを通して使います

樋の幅が確保できるようにパイプが入っているわけです。この写真はまだ取り替える前です。
今回新たに枯葉避けを入れました。


正面から同じようにビスをねじ込んで固定します。釘と違い、鼻隠しにしっかり固定が出来るので安心です。
樋は意外に地味な存在で忘れられがちですが、屋根に降る大量の雨水を建物にダメージを与えることなく地面へ逃すための大切な排水設備です。
この樋が漏れているとか、最悪詰まった為に室内に雨漏りを起こしたり、知らない間に駆体が腐っていると言うようなことも今まで見てきましたので、注意が必要です。

補足ですが、今ではこの輸入樋とほとんど同じ形状をしたデザインのアルミ製雨どいが国内で生産されており、機能性も優れものなので、私は新築ではそれを採用しています。


白蟻被害からのフローリング貼り

白蟻や水濡れによる傷みの補修作業が終わり、フローリングを貼りました。
このフローリング、厚みが3/4inch(19㎜)ある無垢オークのフローリングで、昔はこれをスタンダードでどの家にも貼っていました。
この家もそうですが、このフローリング(Bruce)を貼ってある家に行くと、年数が醸し出すどっしりとした風格を感じます。久しぶりにこのフローリングを貼りました。


手前が古いフローリングで切り替えて新しいフローリングを貼ってますが、厚みや巾全て同じなので、リフォームし易いです。境目が分からないくらいです。


最後に巾木を付けるのですが、今回は壁が曲線になっているので、それに合わせて真っすぐの木製巾木を付けるのは、なかなか大変でした。何とか、この曲線なら普通のベイツガの巾木で曲がりました。
ただ、乾くまで跳ねてしまうので、仮止めを写真の様に行って、ボンドが乾くまで外さないで置きます。
翌日、私が外しに伺ったところ、跳ねずにちゃんと壁にくっついていました。
お~、一安心。
すかさず、私の手により、巾木の塗装を行いました。
今回は、在庫の塗料を事前に塗って一番現状に近い色を探しましたが、一番合っていたのが、キシラデコールのカスタニでしたので、それを持参して塗りました。


また、壁を補修したところは新たにクロスも貼らないといけません。
当時のクロスがもちろん廃盤ですので、一番近いものでこれを選びました。
明日、このクロスを貼って一応の完成となります。


シロアリの季節


雨季に入り、いよいよ蒸し暑い季節の到来。同時にこの時期はシロアリの被害が多く発生します。
この1ヶ月くらいでシロアリの被害にあった現場を4件見ています。
このお家以外に勝手口廻りで2件。ウッドデッキで1件。

シロアリの食害が現在も進行しているか、前から被害にあっていて現在は止まっているか、
状況は様々ですが、顕在化するのはこの時期が多いです。


床合板の部分だけが黒くなり被害にあっているのが分かる。
その下の床根太には被害はない。
床下からではなく外壁部分に接した合板小口から入ったことがわかる。

気をつけねばならない点として、ツーバイフォーは床下からより外壁の合板面から侵入して来ることが多いこと。
合板は床と壁全面に使っています。
とは言っても、現在は在来工法でも構造用面材として外壁に合板を貼ることが多いので、ツーバイフォーに限ったことではないですが。
外壁面にテラスや勝手口階段、腐ったウッドデッキなどがある場合は、納まりや、当時の施工状況により注意が必要です。

今、フローリングの張り替えをしているお宅でも、フローリングを剥がしてみると、フローリングの下の構造合板がシロアリの被害に遭っていました。床がふわふわしていたので、予想はしていましたが。


床下に潜ってみたが、束にも、根太にも目立った水濡れやシロアリの被害は無い。

堅木であるホワイトオークのフローリングでも、シロアリに入られると、中身がスカスカに。


シロアリ専用の防除用薬剤を吹きかけながら、補修補強を進める。

黒くなっている部分が腐っている部分。窓廻りや2階からの雨漏れの影響でこのようになったと思います。

壁も一部長年の水濡れから柱が手で砕ける位もろくなっています。ここは壁、床とも直します。


床合板、一部張り替え完了。
これでフローリングを張り始められます。

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