アートギャラリーのある家~撮影の日


本日は、昨年お引渡ししたリノベーションのお家での撮影会でした。
お引越しが終わり、家具も入り2ヶ月ほど経ち落ち着いた今、あらためてお家に入らせて頂きました。
カメラマンのHさんが玄関で「うぉっ!、すげ」・・・
器材を運ぶ私の横で、押し殺したような声でひと言発しました。
私も何度も彼の撮影に助手代わりのように立ち会っている中、分かりますが、これは本音の声です。

玄関に飾ってある絵やクロスに特にぐっと来たものがあったようです。

''これ、2時間で終わりますか?''みたいな顔で私を見返して来ました(笑)


確かにこのお宅、ちょっと2時間で撮ると言うのは読みが甘かったかも知れません。
と言うのもこの家は竣工後と比べカーテン、家具、絵画などでの変化が大きく、見どころがぐっと増えているから。。。
私も腹をくくってこれは延長と割り切り、思い残すことの無いよう撮りました。

そして『アートギャラリーのある家』という言葉がこの家のタイトルとして頭の中に降りて来ました。
随所に飾ってある絵画がとても魅力的で、辺りをゆったりとした上品なムードに包んでいました。
そうだ、これは『アートギャラリーのある家』しかない。


窓廻りのカーテンも一枚の絵の様です。
カーテンボックスを造作で作り込み、天井からのカーテンにすることで、腰窓にも優しくエレガントなムードが漂ってます。
貼り直したという椅子の生地やソファのクッションなど所々に赤の差し色が入っているのが、今回とても効果的だと感じました。
やはり、赤って何か人に活力を生ませるものがありますよね!
前にも工事中に書いてますが、床はカーペットを多く使ってます。このカーペットがまた適度な弾力があって、フワフワで足の裏の当たりが気持ち良いんです。
家に帰って靴を脱いでから、足で感じる触感、絵やクロス、家具から感じる視覚、肌ざわり、アースカラーの落ち着きの中にある赤のキリっとした刺激。

インテリアによって極上の空間が演出できること。
この家を作って得られた収穫はそこです。


カメラマンのHさんとは長丁場の中、軽い雑談も交え写真を撮るのですが、今日はボソッとこんな事言って来ました。
H「ちっちゃい頃、うちのお袋がお金もないけど美術館に良く連れて行ってくれたんだよねー。
何が描いてあるのか何にも分からないんだけど。」
私「それって、お母さんすごいいい事してくれたんじゃない!?きっと、当時何も分からなくても、絶対Hさんのどこかに残ってるよ~きっとお母さんも好きだったんだね絵が。」
H「そう、なんでだか、よく行ったんだよね。」

絵を見てこれだけ「いいなぁ~!」と反応するHさん、そしてカメラアングルを気にしてこだわるプロカメラマンとしてのHさん。カメラを覗く彼の後ろ姿を見ながら、母親に連れられて訳も分からず見た美術館の絵が今のHさんに絶対繋がってる、と思った。

Hさんも大好きな''アートな住空間''、きっといい写真がカメラに書き込まれたことでしょう。
写真は追ってホームページのギャラリーにアップします。
ここに載せた写真は私のiPhoneです。プロのはう~んと素敵な写真のはずですので、ご期待下さい。


インテリアのご紹介


今朝はこのシーズン初めて雪が降りました。ここ数日、ちゃんと冬らしく寒くなってきましたね。
夏、灼熱の現場から始まり半年が経ち、一転して雪化粧の朝。

外構工事も終わり、当初お伝えした「年内には完成」という予定を守ることが出来ました。
当初結構時間がかかると思いましたが、やはり結構かかりました。
35年経ったツーバイフォーの家をどこまでデザイン的にも機能的にも変えられるか、と考えましたが、かなりの規模でのバージョンアップが出来たと思います。
断熱など機能面はこれから住んで実感されてこそ本当のことが分かると思いますが。
今日は内部の仕上がりをご紹介。
写真は、2階の洋室です。
壁一面に一風変わった模様がありますが、実はこれ、フローリングを壁に貼ってます!
それも数種類の違った色のフローリングをモザイク状にして。


この木のパネル壁の前にオーディオセットやテレビが置かれる予定です。
ギターが趣味とのことでしたので、この壁にフックを取り付けて、壁掛けにされるとメチャいけてる部屋になるでしょう。
私も、Myギターをフックに掛けていますが、場所も取らないし、スタンドと違い転倒したりぶつけたりという心配もなし。手にも取りやすく、思いついたらすぐ練習できるのも良いです。


【おまけ】私のギターはこんな感じで壁に掛けています。
この美しいボディーをいつも眺めることも出来、何しろいいことずくめです!
楽器をやる方にはお薦めですよ。


ちょっと脱線気味になりました(笑)
こちらは玄関ホールです。
ここのポイントはフローリングと輸入壁紙、大きめの天井モールディング
フローリングは長方形、正方形、ボーダー、アクセントなど4種類のカバ材をパーケット状に組み合わせて貼ったもの。
ストライプの壁紙と組み合わせ、イタリア風のエレガントなスペースとなっています。
広いホールはお客さまが絵を掛けられると、ギャラリーのような趣に....




お客様が大切に保管してあったステンドグラスを壁にニッチを作り、嵌め込みました。
ガラスが石の塊のように分厚いアート色の濃いオリジナル作品です。
階段室に差し込む光がホールに彩りを与えます。


SIMPSON社のガラスドア。
実は一旦は他のドアが付いていましたが、ここリビングドアだけはどうしても変えたいとのお客様からのご要望で、取り換えさせて頂きました。


このような美しいデザインガラスが組み込まれたドアがちゃんと標準カタログにあるのが、輸入品の良い所。
決して安くは無いですが、これを国内で特注で作ったら値段はもっとするでしょう。


たっぷり使えるシューズクローク。
今回のリフォームプランで以前の間取りと大きく違うのがこのクロークです。
思い切って5帖分をこのクロークに割り当て、散らかってしまいがちな様々な物品を集中してこちらへ仕舞う設計となっています。一見広すぎるように見えても、このくらい思い切って収納に割くのもひとつの方法です。
部屋に置いてあるものって意外と今使うものでは無い場合がある。普段は目に付かないところに置いておいて、必要な時だけ取りに来て、簡単に取り出せるよう整理されていることが大事だと思います。
リビングに収納を作ろうとすると、見た目の事も考えた収納にしないといけない為、コストもかかりますが、このようなウォークイン型のクロークであれば、安く簡単に収納量の多い棚を作ることが出来るます。
ここに収納を集約しておいて、リビング、洗面など生活の最前線には毎日使う必要最低限のものを置いておくのも手です。露出しているものが少なければ掃除も楽ですし、すっきり綺麗に過ごせて気分も良いですね。




階段には中間部にボーダーを入れて、1階と2階の壁クロスの切り替えをしています。


寝室には壁面いっぱいのクロークを設けました。


床には各部屋でウールの絨毯をふんだんに使っています。下地にクッション材を敷いているので、総厚で15ミリほどになり、フローリングと同じ厚みを持っています。
暖かく、歩く音も静か、クッション性が足にも優しく、部屋に足を踏み入れた瞬間ホッとします。元々畳文化の日本人には合っているかも知れません。
最近は絨毯を使う住宅が激減しました。職人さんもそう言ってました。
私が住宅に携わり始めた25年くらい前(平成6年ころ)には絨毯の家も多かったです。階段に絨毯というのも時折あり素敵でしたが、だんだんフローリング中心となり、和室自体も取り入れる家が減ってきました。
「もっと絨毯が今の住宅にも取り入れられてもいい」と私も思うひとりです。
埃や汚れが気になるという話が出ますが、掃除を怠ればどれでも同じ。
フローリングは埃が浮くので空中に舞い上がりがちですが、絨毯は埃を吸着させて舞い上がりにくいです。埃を掃除機でちゃんと定期的に吸ってあげれば、普段の生活の中ではかえって空気は汚れないようです。


洗面の床には麻のカーペットが敷いてあります。
さらっとした触り、水分を弾き清潔で、適度な硬さが足裏に心地良いです。
夏は銭湯みたいで、特に気持ち良いと思います。



リノベーションお引渡し完了

名古屋市守山区でお盆前から着手していたお家が、12月頭に完成し、無事お引渡しをさせて頂きました。
35年経ったお家の全面リフォームという今までで最も大規模な住宅リフォーム(リノベーション)でしたが、予定通り年内に完成することが出来、安心しています。
お引越しから2週間になる本日ご挨拶にお伺いすると、新しく表地を貼り直したソファやテレビボードなどが設置され、リビングらしくなっていました。
とても寒くなってきたこの数日ですが、家の保温性が高くて、一度温めた部屋から外出して帰ってくるとまだまだほんのり暖かく、快適ですと喜んでいらっしゃいました。

今日はBefore→Afterを交えてアップします。
上は施工前の写真。外壁はモルタルで1階と2階の間に躯体の出っ張りを意図的に作りデザインのアクセントになっていました。三井ホームさんの設計施工です。
建築当時まだツーバイフォー工法が導入され始めた頃で事例が少なかったと思いますが、デザイン的にも色々と工夫されていたと思われます。
今回は躯体で出っ張りを付けることは止め、幕板モールを後付けすることにしました。
下は完成後です。


樋の前に板を付けて樋が見えないようにこだわって作ってらっしゃったのですが、施工前はその板が朽ちて落ちてしまってました。玄関の位置も今回のプラン変更に伴い変わっています。開口部の位置は変えにくいので、窓は原則同等か、やや小さくなっています。玄関屋根と干渉しますし、今後防水も心配なので、フラワーバルコニー(小さなバルコニー)も撤去しました。
屋根の上のドーマーも撤去し、屋根はROMANという金属屋根に葺き替えています。


外形に変更は少ない中、北面だけは下屋を境界内ギリギリまで精一杯伸ばし、物干し場所として、少々の雨では濡れない場所が出来ました。


窓は樹脂製、LOW-Eペアガラスに変更。アルミ窓シングルガラスからの違いは歴然としています。断熱材はアイシネン吹付。今まで断熱材が入ってなかった床下にもアイシネンを吹き付けています。今までの冬の底冷えと今回との違いをまたこれから実感して頂き、またあらためてお話も聞かせて頂きたいと思います。
床のカーペットもふわふわで気持ち良かったです。


以前のホビールームが新しい作業部屋として生まれ変わりました。



キッチン

間も無くお引き渡しと言うところまで来ました。今日はキッチン部分のご紹介をします。写真は施工前


施工後、こんな感じになりました。
もともと大変大きなろ過装置で浄水されていたのですが、カウンター下に収まる最新のコンパクトなものに。
北側のキッチンにもともと天窓が付いていて、そこからの自然光が素敵だったので生かしてあります。


キッチンパネルはメンテナンスは楽かもしれませんが、少し味気ない気がします。このお家にはやはりタイルがお似合いです。コーディネーターさんがとても良いタイルを探してくれました。


色ムラのあるグレー調のタイル、グロスの効いた濃茶のキャビネットの組み合わせ。
大人なキッチンが出来ました。


リノベ後、外観


足場が撤去され、建物の外観が見えるようになりました。特注で注文した渋めの外壁色に、窓モールや幕板の白いラインが映える大人ムードの外観となりました。


参考までに… 施工前の外観です


室内では内装工事が着々と進められてます。
輸入クロスとカーペットが主体の内装。
シックでエレガントな空間がだんだん見えて来ました!


階段にカーペットを貼る事は最近少なくなりましたが、実は、歩く音が静か、滑る心配が少ない、足触りがやらかくカラダへの負担が少ない、暖かいなど、メリットがたくさんあります。
特に面積に限りがあって踏み面がたくさん取れない時にでも危なくない階段ができて、とても良いと思います。


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