13ページ目

古くて新しい!モルタル外壁工事


今年の秋も(昨年もそうでした)雨が多く、監督の私も、職人も涙がポロポロ出てしまいます。
3回書き直してかなり余裕を見たはずの工程表をまた見直す必要がありそうです。
晴れの日が大変貴重です!

さて、今回も外壁はモルタルを使います。モルタルなんて今や古いと思いましたか?
確かに、今まで私が古いモルタルの家の壁を改修すると、問題を生じている場合が少なからずありました。
原因はモルタルそのものにあるのでは無くて、工法による場合が多いです。
一番は、ツーバイフォーの外壁構造合板に直接ラスモルタルを施工することによるものです。
(この築35年の家もそうだったのですが、ただ、その割には躯体への傷みは少なかったです)

躯体にモルタルが接していると、モルタルやその上に貼ったタイルの目地から水が浸入すると、フェルト(モルタルの下の防水紙)を超え、躯体に達してしまうことがあります。一旦湿気が入ると抜けにくいので、躯体が湿った状態が続き、木造建物にとっては好ましくないことになります。

今では通気層を設けることで、モルタルの表裏両面に空気が通い、躯体と仕上げを切り離すことで、湿式でもクラックが生じにくい構造となりました。通気層の下に防水紙があるので、万が一モルタルから水が入ることがあっても躯体には容易には達しません。
写真は通気胴縁という木材が取付られたところ。この木材の厚み分が通気層となります。


貼るだけで仕上がる柄付きの窯業系サイディング板を貼る場合と比べ、2倍のピッチの細かさで打ってあります。塗り固まるまでは柔らかい為、施工中にへこんでしまうので、細かくしてあります。
胴縁は露出はしませんが、外部なので弊社では(ちょっと高いですが)桧材を使っています。
固くて丈夫なので、躯体にしっかりと固定出来、将来も安心です。


胴縁の上からラス(金網)を貼りました。
このラスにモルタルを塗りつけていきます。ここからは良く見慣れた左官屋の仕事となって行きます。
モルタルは防火性にも優れているし、何といっても人が塗った壁には温かみがある。
左官屋曰く、大阪京都など関西には左官の外壁が多いのに比べ、東海は何故か「サイディング王国」で、左官の外壁が少ないそうです。しかし、最近は上記のような性能面、耐久性も備えつつ、左官の意匠性も併せ持った古くて新しい工法として採用するも家も増えてるみたい。
ノエルハウスでは6年前から「これはいい!」と思ってこの施工を行って来ました。
ドライなのもいいけど、ウェットもいいでしょ?! 人間も建築も。
左官といい、塗装といい、ウェットな工法は天気にも人の手にも左右されやすく、管理上は大変です。
でも建築がドライにだけなってくのは少し寂しい気がするのです。
「う~、面倒!」と思いながら、出来てみると、「やっぱりいいね!」の繰り返しの中で格闘する日々です(笑)


明日から台風がまたやって来るとの事で、外部の養生シートを急遽折りたたみました。
時間も無いし、今回は業者を呼ばずに自分でやってみたが、足場を登ったり降りたり・・・丸2時間かかってヘトヘト。
折りたたみはもう今回で終わりにして欲しいです!お天道様頼みます!


でも、守山PAから乗る時は疲れが飛ぶような映像が目の前に・・・。
ふさふさとした鳥の羽のような秋の雲が透き通るようなオレンジに染まって。
大雨も台風も夕焼けも・・・・
参ったぁ~! 自然だけにはかなわないなぁ~


熊野まで調査



今日は(三重)熊野まで輸入住宅の調査に行っています。名古屋発三重交通特急バス。
大型バスに乗り合わせた方はひとり。
ほとんど貸し切りのバス旅。


途中奥伊勢PAにて、ちょっと変わったおにぎりを頬張りつつ。まるっとひとつ煮卵が入ったおにぎり。ご飯には天カスとネギ。なるほど、それで名前が「たぬきボール」ってことね。
海苔はラグビーボールの縫い目なのね(笑)


山を抜けると海。
これが三重のいいところですね。


お客様の近くで、降り立ったバス停は熊野灘が一望出来る場所。
ついつい、海を見ると興奮してしまいます。心落ち着かせて、いざ訪問!


海辺に似合うアメリカンスタイルのお家。色々とお直しするところを聞きました。遠方ではありますが、出来る限りの知恵を絞りたいと思います。



床を一番最初に決めましょう!


室内の壁天井にプラスターボードを貼り終えた後、まず床貼りが始まります。
床が出来てからその上にドア枠を乗せるのが原則です。
私達がその際に知りたいのは床の厚み。床全部を同じもので仕上げるならその必要はありませんが、床を用途に応じて変える場合には仕上がりの段差を極力減らすために各部屋間の床の厚みの差を解消する調整合板を貼ります。
「えっ、この段階で床が決まってないといけないの⁉︎」と思う方が多いと思います。
壁や天井クロスや色とのバランスもあるし、今はまだ決められない、と言う気持ちも分かります。
でも、決めてください(笑)
決まっていれば、基本バリアフリーになるよう、こちらで計算して合わせることが出来ますし、厚みだけで無くて、色も決まっていた方が床見切りの色を決めやすくなります。
そう、思ってるより早く決めないとダメなんです。
現場って目に見えてることはほぼ2ヶ月前くらいから準備段取りしてあったこと。
その準備の連続なんです。
現場が始まってから決めればいいや、と思ってるうち、意外にたったたったと進んでしまいます。
大変ですが、早め早めが良い仕上がりと無駄の無い現場を生み、きっと最後は満足いく家になると思います。
勿論、決めて頂けるようナビゲートする私たちの力にもかかっています。


意外に忘れがちなのが、玄関框。
フローリングなど床に絡む部分なので形状、素材、色、納まり、など吟味して決めて発注していきます。


アイシネンで築35年住宅を性能アップ


初めてのアップになりますが、7月頭から築35年のツーバイフォー住宅の全面改修工事を行なっています。
「建て替え」では無く、所謂リノベーションになります。
基礎と建物の構造だけを残し、屋根や外壁、窓、樋など外装はすべてやり替えます。
屋根・外装・内装撤去後、間取りや階段位置変更、窓やドアなど開口の調整など構造変更を行い、新しい窓を取付ました。
屋根の下葺きをし、新築で言う上棟を迎え、電気配線や水道配管。
そして、断熱材を施工する工程になりました。

ここまでの施工をざっとご紹介します。


施工開始前の建物。外壁はモルタルに吹き付けタイル。
一階と二階の間にある幕板の出っ張りがアクセントになっていますが今回は撤去します。

外壁モルタルは落とし、構造用合板は残します。

色の白っぽい材料が新しく付け足した部分


窓は断熱性の高い国産樹脂サッシ。
開口に合わせた特注サイズも有ります。


屋根はツーバイフォー独特のトラス構造。35年前はかなり新しい工法だったと思います。そのお陰で、二階の間取りの自由度が増しています。

屋根の下地野地板は、築年数にしては状態が概ね良かったのですが、軒先きで水が入って腐っている部分があったので、部分的に張り替えました。


1階と2階の壁をつなぐ帯金物が、長期の建物の荷重で建物自体が縮んだことにより曲がっていました。
地震のときの引き抜き強度が保てるよう、再度新しい金物を取り付けました。


窓を付け、外壁に防水紙を張り雨仕舞をします

今回の屋根材はS瓦の形状に加工した板金屋根。軽量且つ意匠性の高いものとなっています。

ここまできて断熱材の吹き付けの時期となります。
このように、壁の外にはみ出る位、発泡してきます。壁の中の隅々まで断熱が行き渡り、隙間を極力小さくしていき、住宅の見えない部分で熱ロスを減らします。
特にリフォームの場合、建築に比べて不要になった穴など、余計な隙間が多く発生するので、このように現場で断熱を吹き込むことは大変有効だと感じます。


トラス屋根の裏側からも全面に吹き付けしていきます。
窓と断熱吹き付けが終わったときには、たとえ躯体が35年前のものであっても、現在の新築と全く見劣りのしない気密断熱性能を持った家となります。
これが、作業は大変ですが、スケルトン(構造表し)リフォームをする最も良いところだと思います。


大垣市「DIY大好き!サーファーの家」見学会のご案内


大垣市で作ってきたお家の完成見学会をお客様のご厚意によりさせていただくことになりました。

日時は7月28(土)29(日)、8月4(土)、5(日)の4日間
開催時間10:00〜17:00


(※8/4、5が開催日に追加されました。)

★細長い敷地の利点を生かし、中庭や地窓から玄関・リビング・水廻り各所に柔らかく明るい日差しが差し込むスタイリッシュなデザイン。
★勾配天井やたっぷりの収納。
★6mを超えるキッチンのMortex製カウンター
★無垢のフローリングや天然の紙としっくい塗料で仕上げた壁など、
プライバシーを守りながら、室内からは開放感のある気持ちいい空間が広がります。
その他見どころいっぱいです。

ご興味ある方は、弊社お問い合わせページよりお申し込みください 。見学会の詳細は追ってお知らせさせて頂きます。
無理な営業は苦手なので(笑)ピン!と来た方はお気軽にお問合せ下さい。

ノエルハウス&CLAMP DESIGN WORKS一同、心よりお待ちしております!


目地を設けず、シームレスに作った外壁はシャープな形の中にも左官の手仕事を感じる質感に仕上がりました。
外壁色は16色のサンプルの中から納得が行くまで悩みぬいて決めた色!
お客様も大満足です。

一見、キュービックで無機質な壁に、レッドシダーの天井や、断熱性、防犯性も抜群の木製玄関ドアが組み合わさって、カッコ良くも親しみのある玄関エントランス

内と外を緩やかにつなぐ中庭には、将来お客様のDIYによるデッキ施工予定

今回はCLAMP DESIGN WORKSの小池さんと共に、1年半以上かけて設計施工を進めてきました。
互いの持ち味を生かし、そこにお客様の感性も加わって、ここにしかないオリジナルな家が出来たと思います。 


アメリカの老舗高級ブランドKOHLERの洗面ボウルにスタイリッシュなトール水栓、半埋め込み型特注ミラーキャビネット

無垢の木の香り漂うアイランドキッチンに続く開放的なリビングダイニング。高すぎない緩やかな勾配天井がいいアクセントになってます。

自由設計だからできる、壁から壁の間をフルに活用したテレビボード。
楢の無垢板は閉じたときに木目が合っていて 1枚の板のように思える粋な計らい。家具屋さんのアイディアです!

プライバシーを確保しながらも、どの部屋でも適度な明るさを感じられるのは、こういった窓の取り方にひと工夫あるから。
お客様と設計者のアイディアが融合してこのような形になりました。

【追記】見学会開催中です。
家具会社様のご協力で、家具を実際にディスプレイさせていただきました。
これで本当の家らしく見えます。
オーディオから流れてくる音も、ソファーから眺める風景も、生き生きとして来ました。
やっぱり家具やインテリアあっての家ですね!


見学会に来れる方は現地の旗を目印にお越し下さい。
楽しみにお待ちしております!



RSS 2.0 Login