12ページ目

浴室解体からスタート


10月22日初日は浴室の解体から。
今回、問題になっている出窓の撤去がまず大掛かりな仕事です。
出窓には窓自体が出窓となっている場合と躯体を外へ跳ねだして作り、そこへ窓を付ける場合がありますが、今回は後者の方です。
躯体部分を撤去すると、やはり想像した通り、中の木が傷んでいました。浴室で普段使っている水がタイルの隙間などから出窓躯体内に入って、常に湿った状態になっていたと思われます。


水を含んで乾燥しない状態が長く続くとこのように黒ずんでいて、触るとポロポロ崩れてくるほどになっています。角の柱は全く強度が無く、金物だけが残っている感じです。
悪い部分は出来るだけ落として、補修がしやすいようにおきます。


浴槽を撤去し、土間も斫り落とします。既設配管を使って新たに配管し直すので、気を付けて進めます。
写真にデッキ型水栓が付いていますが、よく前はこういった水栓を付けました。
恰好も良く好まれ使いましたが、配管部分がコンクリートに埋め込まれた状態なので、メンテナンス面からは少し不利です。
在来式ユニットバスは現場により中の配管が様々なので、その場での判断が求められます。
何が現れるか分からないので、一旦工事が始まると暫く見届けるまで目が離せません。


1日目が終わった状態。
2日かかると想定していましたが、残業して1日でここまで出来ました。
今回はユニットバスの規格サイズが偶然にも壁タイルの内側に無駄なく収まる為、壁タイルの斫りはしていません。
躯体をどう直すか、配管をどうするか、ユニットバスの基礎をどこまで打つか、など次の工程の事を考えます

構造が露わになるこの時点でやっと窓のサイズを決められます。特注で1週間くらいかかる為、急いで開口サイズを決め、業者へ注文します。
今より壁を増やして腐っていた構造部分を補います。
窓は小さくなりますので、具体的なサイズに関し、お客様に確認して頂きました。


築10年リフォームの後の10年に思う・・

長久手市にて輸入住宅のリフォームが始まりました。
ちょうど10年前に外装塗り替えやテラス屋根の施工をさせて頂きました。
早いもので、あれから10年が経ちました。うちも10年やって来たんだ、という実感が沸きます。
また、10年経て、2回目のリフォーム工事の声をかけて頂くのを大変うれしく思います。


当時の工事の事をこうやって見ると思い出します。
バルコニーのアイアン→オリジナルで作成し、既設躯体に対する固定に苦心しました。
木製テラス&ポリカーボネート屋根→完全な特注で、建物の形状に合わせ木で骨組みを作り、ポリカーボネートを骨組みに合わせてカットして、押さえ金物には既成のカーポート部材を転用したんだったな。
しかも、樋を外に見せたくなくて、内樋にしました。そのために鈑金屋を呼び、箱樋を作ってもらいました。


色々と試行錯誤して考えて当時作ってたなぁ、と当時の自分を思い返します。当時の図面を見返したりすると、実はひょっとして当時の方が良く考えていたかも?と思ったりもします。
デザインと機能の両立! 自分でこの仕事をやろう!と独立した時の気持ち。
考作→「考えて作る」に恥じない気持ち。色々と自分にしか出来ないことを探して、チャレンジする気持ちが表れている。パースとか手書きプランとか、書いてたな~!
今思うと、何よりこのことを作業ではなく、仕事として楽しんでいた自分をこのイラストが思い出させてくれて、自分のやったことなのに、ハッとしています。


今年の台風の後、「あれからどうですか?テラスは」と施主さんに聞くと「うん、大丈夫だよ。問題ない」と答えが帰って来て、安心しました。
既製品の変形ではなく、完全に特注なので、どこかで実験したわけでなく、確かに心配はいつもします。
でもこうやって、施主さんに作った物の10年20年後の経過・感想を聞けるのは本当に大事だし、自分の一番の勉強や励みになりますね。


当時、木に塗装で、10年経過したら大丈夫かな?と思っていましたが、触ってみて、大きな問題はありませんでした。(また、詳しく調べてら出てくるかも知れませんが)
おそらく、このテラスの骨組みは屋根があって雨に直接触れることが少ないので、これだけ劣化してないのだと思います。皆さん、一様に木を外部で使って耐久性はどう?心配されますが、環境次第で全く変わります。10年経て本当に如実に結果が出ました。

長いお付き合いの中でこそ気づくことがたくさんあります。
家のこと、人の気持ちの移り変わり、、、「今大事なことは何?」「今、好きなことは何?」

あるお客様に10年前に会ったときは、ガーデニングが大好きで、行き届いていたけど、最近行くと少し手付かずのご様子。なかなか時間が取れず、今は家よりも外へ出てジムに行ったり、という時間の使い方になったとのこと。
人も家も、変わっていくもの。それを新品のまま維持するのは難しいし、そもそもそこに住む人が一番変わっていくもの。好きな事が変われば、今まで必要だったものがそう感じなくなり、「こうしたい」という別の必要が生じるのは当然。
家のハードとしての役割は基本的に大事ですが、住む人の生活に寄り添った、やり過ぎない、「ちょうどいい住宅」を作りたいものです。


ところで、今回の発端は浴槽の出窓部分の下部が、湿って傷んでいたことで、浴室や外装のリフォームの話になりました。
本日は、浴室の廻りに足場を組み、来週からの解体に備えます。


システムバスは事前にショールームで決めてあります。


浴室の出窓下部の軒天が剥がれている。(浴室内からの湿気によるもの)

今後の生活の事を考え、今回の浴室は手摺や温かさ、段差解消に考慮したバリアフリー浴室にリフォームします。


駐車場の枕木がだいぶ傷んでいます。
来週からこの枕木も全て撤去し、土間コンクリートを打設への準備をします。


大工工程 最終日



あの灼熱のお盆前から始めた造作工事がほぼ終わりに近づいてきました。大工の造作工事の最終段階では棚やドアを付けます。
気が付けば長袖でちょうどいいシーズンとなりました。


ちょっとした難工事だった渡り廊下の工事も、途中いろいろと試行錯誤しながら、この形にたどり着きました。
建物同士の段差を広めのステップで解消し、最終的にはカーペットを貼ります。
限られたスペースの中で何とかうまくおさまったのではないかと思います。
今回は比較的塗装工事が少ないですがここだけは輸入のドアを使って現場塗装となります。


外部では窓周りに縁取りをつけています。目元くっきりと。


これから塗装工事やタイル工事に入っていきます。天気が続くのを祈ります。


外壁モルタル下地完了&キッチン施工


外壁のモルタル下地が完了しました。
下地というのは、これを下地にして、さらにここからカラーの入った別の塗り材で仕上げていくから。
この下地が大事になります。下地になるところこそ大事だとノエルハウスでは考えております。

左官屋さんともコミュニケーションは欠かせません。
この外壁左官下地は材料供給から施工まで一貫して同じ会社さんにお願いしております。
材料を熟知し、適した工法を習得した方でないとこの工事は出来ません。
この会社にはそれを習得した何十組もの左官屋グループが協力しております。

今回来て頂いた業者さんとお話をすると、長崎の島原生まれの方でした。
どうりで、さっきから聞こえてくる職人さん同士の会話に特徴があると思った。
私の父も長崎の五島生まれなので、そのお話をすると意気投合しました。
で・・・何度かお顔を見ながら話しするうち、何か長崎の叔父さんに似た人がいるように思えて来ました(笑)
九州や大阪から名古屋に出てくる左官屋さんは多いですね。
今までも何人かそういう方に現場で出会いました。私の好きな仕事のひとつです、左官は。


人が手間をかけて塗った壁、その表情の人懐っこい感じが「家」だと思います。


これで外壁の素地が出来上がりました。顔で言ったらすっぴんです。
ここに窓の縁取りをして強調したり、塗装をして綺麗な外観に変わって行きます。・・・・建築でもそれを「化粧」と言います。
この後どう変わるか、楽しみにして下さい。


普段はこんな風に外観全体を俯瞰して見られないのですが、今年は台風が多い為、しばらく養生シートを畳んだ状態にしてあります。
本当はこうやって外から常に見れると色々バランスなどが分かっていいと思っているのですが。


その頃、内部ではシステムキッチンの取付を行いました。
今回はTOTOのシステムキッチン。扉は最高クラスの物を使っています。


輸入住宅 訪問5件の日&食レポ!?


本日は、5件の輸入住宅への訪問。
1件目は名古屋市瑞穂区にて建具金物Kwikset社のドアレバーの取り換え。
小口のプレートが今は角ばっているので、ノミで削って・・・。
穴の大きさ、位置などは輸入(アメリカ)品は今も昔も変わらず統一されてますので、大抵のメーカーは特別にドアの加工をすることなく交換が出来ます。


交換完了。
ドアレバーに「がたつき」がある。ラッチが「緩い」など、不具合がある場合は、レバー交換か、ラッチ交換で直ります。レバーごと変えてもひとつ¥10,000掛かりません。もし、ご自分で交換が出来れば、物だけでもお届けします。お得に取り換え出来ますので、ご相談下さい。
日曜大工的な事が出来る方なら交換は簡単です。


2件めは、同じ瑞穂区内で、マービン社パティオドア(掃き出し窓)の不具合による交換のお話。
掃き出しは「重い」「嵌め殺し側レールに水が溜まる」「掃き出し下部から下の階へ雨漏れする」など言われることが多いです。
「重い」に関して言うと、家を作ったときはまだいいのですが、だんだん歳をとって来て開閉が億劫になるというお話をよく聞きます。
というか、ほぼ全ての方がそのようにおっしゃいます。
日本のサッシに1ヶ所でも変えると、実際に使ってみてその軽さに驚かれます。
ただ、重いのはそれなりに理由もあり、それで気密性があるという側面もあるのですが、問題はその「重さ」の程度です。
皆さん一様に「重い」と言われますが、実際お伺いすると、「こんなもんですよ」というレベルと「これはちょっと重いですね。」と分かれます。
「水が溜まる」現象は雨風の強い時は外部からの圧力で隙間から押し込まれ水が溜まることは一時的に避けられないですが、それが溢れて床を濡らすような場合は問題です。
最近の台風でその現象が多発しているとの事。
今回は国産サッシへの変更をご希望されています。
現場寸法に合わせ特注での対応とします。


3件目はすぐ近くの築20年ほどのお家。やはり先日の台風で倒れてしまった外構木製フェンスの件でお訪ねしました。
これを機に他の境界フェンスや木製テラスも作り替えを考えたいとの事。
出来ればメンテナンスが容易なものにしたいと言うのは、これくらいの築年数のお客様に共通のご要望。
「以前はもっとお庭に出て、手間暇を掛けてたんだけどね」と当時を振り返られます。


外観デザインが完成されたお家なので、シンプルな縦格子でも似合います。
今回はアルミ製の方が良いのでは?と考えました。


瑞穂区から次の4件目は名古屋市中村区へ。
移動中、通りがかりの鶴舞で気になっていたパン屋さんへ立ち寄りつつ。
一見、古めかしい事務所みたいところ。
ただ、良くこの建物の入り口に行列が出来ているのが気になって。
昔ながらのスチールサッシをペパーミントグリーンに塗って、チェッカーガラスを入れて。
飾らず好きなタイプの店です。


「保存料を使ってないので、早めに食べてくださいね」と店員さんに念を押されました。
それが安心感になり、きっと美味しいんだろうなっと思わせます。

それはそうと、何だか狭いお店に若いスタッフが7人も8人もいて忙しく動いている。
そこへひっきりなしにお客さんが訪れてます。たぶん奥にパン工房があるのでしょう。
ショーウインドウのパンをこちらが選んで、店員さんが集めるタイプ。ケーキ屋さんのような感じです。
お客さんと接する部分は非常にコンパクトに出来ています。
今はSNSもあるし、本当に中身が良くて、評判が良ければ、こうやって伝わるんだなぁ。
昔に比べ良い物、本物が宣伝費を掛けなくてもちゃんと伝わる時代になった。

因みに買ったパンは本当にどれもとっても美味しかったことを付け加えておきます!
妻に言わせると、この味で、しかもこの値段なら安いんじゃない、との事。


気になったパン屋さんでは食パンは一回は買うことにしてますが、今朝こんな風に軽くトーストして。
外はカリッと、中はもちっとして美味かった。


次の4件目は輸入窓マービンのグライダー(引き戸)のガラスが割れたお家。
こちらも2年くらい前に築20年の節目の塗り替え、屋根葺き替えを弊社にてさせて頂いたお家です。
台風で何かが当たり、ガラスが割れてしまいました。
近所のガラス屋さんに相談されましたが、一目見て「これはうちでは出来ない」と断られてしまったとの事。
輸入の場合はガラスが割れると、大抵は障子ごと交換となります。
年式の把握と採寸をし、海外への取り寄せ手配します。約90日かかるので、取り換えは来年になるかと思います。ぺアガラスで割れたのが1枚なので、何とかそれまで待って頂くことになります。


最後の5件目は一宮。
同じく台風で屋根が一部剥がれてしまいました。屋根と併せ、以前から懸案の外壁のクラック解消と仕上げ工事のご相談をさせて頂きました。超弾性の機能を持つスタッコフレックスや下地の重要性に関し説明させて頂きました。


以上、それぞれに注文住宅らしい個性と特徴のあるお家なので、建材も様々で、対処も状況に応じ変わりますが、個々にベストな提案をさせて頂きたいと思います。


RSS 2.0 Login