3ページ目 | 番外編
高浜瓦美術館
今日は久々OFF
無性に出かけたくて、中部国際空港へ滑走路の飛行機を見に行き、帰りに高浜の瓦美術館へ行った。巨匠が描いたクレパス画の展覧会があるので。
最近、屋根はやっぱり瓦が一番かなぁと改めて瓦を見直している。そんな気分もあって・・・。
この竜も瓦です。
暑い暑い・・とぼやく我々に渇!!を入れるかのような立派な顔です。瓦には屋根を守るという建築的要素以外にアート的な遊びが入って来る余地があるんだよな〜。
ただただ機能的・合理的な家でなくて、こういう職人の世界が入り込んでくるのが私の好きな家です。もちろん、こんな竜は屋根に要りませんが(笑)
ところで、クレパスってクレヨンとパステルの合いの子って知ってましたか?お互いのいいとこ取りをしたらしい。で、名前もクレパス。(サクラクレパス)
そういえばサクラだったな、自分の小学生の時も
クレパスでなんだか絵が描きたくなりました。
展覧会は良かったですよ!内容も
47年目のスタート
デザインとアートの違い
BS朝日の一周年記念特番で木梨憲武のデザインって何だ?と称してバルセロナを旅する番組が録ってあったのを今日は夜、一息ついて見ました。
一番心に残ったのは「デザインとアートの違いって何だ?」と言う問いかけ。
木梨さんが最初に訪ねたのは”カベリア・マリスカル”というデザイナーのアトリエ・・・。
この人はバルセロナオリンピックのキャラクターをデザインした今超売れっ子のデザイナーらしい(最近こういう情報に疎くて知りませんでした)
でも見てて、この方の生み出す絵やオブジェが好きになりましたし、アトリエの雰囲気や気難しいと言われていたマリスカルさんのメチャメチャ茶目っ気のあるキャラクターにもすごく惹かれた!
こんな感じのかわいいデザインです。
その他、「チコ&リタ」という日本ではあるバイヤーの判断で、(日本では子供に受けないとダメという判断のもと)放映の予定の無いキューバを舞台にした大人の為の格好いいアニメなど。
ソファはじめ様々なデザインの椅子が配置されリラックスしてミーティングできるコーナーのあるオフィス。
こんなセンスのいいオフィスで仕事する超売れっ子のデザイナーがデザインとは何?と聞かれてどう答えるかな?と思ったら、意外というか、すごく根っこのところを答えてくれた気がした。
曰くデザインとは・・・・
「クライアントが与えてくる問題点を解決すること。それを予算や時間の制限の中で答えを出さなくてはならない。
”アートとデザインの違い”それは相手との距離の違いです。デザインの方がより相手と通じ合おうという気持ちが強い。相手への理解が大事だと思います。」
この言葉が、すごく自分の懐にしっくり納まった。
自分の仕事について時折、いったい何をしている仕事なのかな?と分らなくなる時がある。デザインのセンスが飛びぬけてるわけじゃないし・・・。何か新しい突拍子も無いアイデアが出せるわけでもない。自分で独立して仕事を始めたはいいが、クライアントから言われるままに動く、受動的な仕事だと思って、これでいいのかな?と考えたりもする。
でもこのマリスカルさんの言葉を聞いて、合点がいった。
そうだ、自分もこのことを考えていつも仕事している。
自分の仕事の意味をごく端的に言ってくれた気がした。
私の仕事もハジマリはいつもお客さんからの「問題点」だ。
そして、予算と時間の制約の中で、ベスト(というかベター)な答えを出そうといつも考えている。お客さんの顔を思い浮かべて、悩んでいた顔が最後ニコニコ顔に変ることをイメージして、今何が最適か考えている。
仕事への姿勢で独立してから一番変ったのが、たぶんそのニコニコ顔のイメージを仕事の幹に置いて仕事をしていることだろう。
だから、自分がしていることはやっぱりデザインなんだ。
使う人の助けになること、使う人の為に一生懸命考えて作ること、がデザインなんだ。非凡な才能とかが無くても、そう意味では、誰でもデザインが出来る力があるんだと思う。
誰かが誰かの為に、何かが出来るはずだ。
もう一度、自分の仕事が何なのか?簡単な言葉で自信をつけさせてくれたマリスカルさんとこの番組に感謝です!
最後に、マリスカルさんのもうひと言・・・。
「仕事場に日差しが差し込み、それが昼なのか、夜なのか、雨なのか、寒いのか、夏や冬、そんなことを常に感じなくてはものづくりは出来ないのです。そう言ったことが一番大事だと思うんです。」
うちではこの陽気に誘われ雑草の成長に春の息吹を感じます(笑)うちの自宅オフィスももうそろそろ庭を整えますかねぇ(笑)
大井君の最新作
同級生の大井コージ氏の手がけた建物の最新作の案内があったので、遅刻しながらも何とか時間作って見て来ました。
内容はグループホーム(認知症対応型共同生活介護)と小規模多機能型居宅介護と保育所が一緒になった施設です。
大井氏はこのような施設の設計では名の知れた設計士です。
本当に、毎回、ホッと出来る暖かい空間作りに初めて訪れただけでも心が和みます。
本当に私の同級生たちには才能のある人がいっぱいいます。
こういう所に来ると、どうしてこんなにいいプラン、動線、空間を設計できるのかなぁ、とただただ感心します。
私は、昔から設計(プランニング)にはあまり自信が無く、正直今でもちょっとしたコンプレックスになってます。
どちらかと言うと、私は制限・枠が与えられるか、誰かの基本設計を元に、内容を具体化したり、素材や納まりによって付加価値を付けて膨らますのが向いていると自分では思っています。
要するに0から考えるのが不得意です。
もちろん条件のない設計というのはあり得ませんが、
でも設計のプロと言える人達は、ゼロからまだ見えぬ何かを想像する力がすごいなぁ、と思う。
そして、経験が積み重なることのすごさもある。
きっと何度も何度も実際の設計を繰り返し、より引き出しが深くなって行くんだろうなぁ〜。
車椅子の為のスロープなど、バリアフリーのお手本がそこらじゅうに取り込まれています。
職員の介護士の方が施設の解説をしながら付いてきてくれました。建築が云々ということより、どうやって利用者に使われるか?が良く分りました。
まるで、家の延長のような、ちょういどいいサイズの施設だと思いました。
保育所の幼児とお年寄りの交流も目に浮かぶようでした。
なまこ壁(左官)と美濃で作られた素焼きタイル(テラコッタ)の組み合わせだそうです。
いいねぇ〜!。
このオレンジ色が入ることで建物が明るい、かわいくなってる。和風とは言いきれないこのミクスチャーな感じが好きです。
笑楽日(わらび)、風楽里(ふらり)、善毎(ぜんまい)というのが3施設の名前です。名前もうまい!