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代理店の無い会社の窓

最近、日本に代理店の無くなった窓の修理の依頼を頂きます。
以前はその場合は直せなかったのですが、部品供給をしてもらえる輸入資材会社を見つけ、そこへご相談することで部品のみの調達が可能になりました。
先週はサミットという商品名の樹脂窓の修理をしました。



使っているうちに上げ下げ窓が重くなったり、逆に重力で下がって来る不具合がある場合、ほとんどがバランサーと言って窓を上部に引っ張り、重力とのバランスを保っているバランサーという部品が壊れていることが多い。
バランサーにも各メーカー色々形式がある。
今回はスパイラルバランスというちょっと変わった形をしています。




コツがいるのですが、このバランサーを取り替えれば、窓はそのままで不具合を治すことが出来ます。
少し慣れるのに時間が必要ですが、慣れれば、半日で5セットくらいは直せると思いました。


大事なのは、窓のサイズに合わせて、サイズが固有なので間違えずにスパイラルバランスを頼むこと。
また、スパイラルを巻くと上に引き上げる軸力が増すのですが、あまり強いトルクで巻き上げると、勝手に重力に逆らって、上に上がって行ってしまう。逆に弱いと勝手に下がってくるので、意味が無い。
ちょうどいいテンションのところまで巻き、窓を嵌めて、ちょうどいい巻きに調整していく・・・・。
この手間と勘が大事だと思いました。



そういった、現場でのコツ、や感覚に基づいた微妙な調整が必要になるところが、輸入建材のらしい部分だな、と思いました。
何かお困りなら、まず考作ノエルハウスにご相談下さい。
出来る限り、大きなコストを掛けず、まず現在あるものを生かしてどうできるか?考えて提案いたします。
電話 0587-57-9500


輸入玄関ドアの補修

尾張旭市にて、平成8年竣工=築18年になる輸入住宅の玄関ドアのメンテナンス・補修を行いました。
このブログで同じような工事をご覧になったお客様からのインターネットからのご依頼です。

状況としては、
?ドアが下に擦って開けられない。
?ドアの下部やドア枠が水腐れしている。

今までのケースにも共通なのは、お客様が「今まで何度も塗装し、愛着もあるので、メンテナンスをして使い続けたいと思ってます」との思いがあること。
私もこの一言の意味は良く分かります。




下部水切りとのクリアランスはほとんど無しで、相当の力を入れないと開けられませんでした。仕方なくもうひとつある裏のドアから出入りしているとのこと。



工事初日ドア枠のふかふかする部分を押してみると、弱い力で穴が空いてしまいました。まずは、弱っている場所を掻き出してパテを入れる準備をします。出来るだけ、悪い部分は取り除くようにします。



その間にドアを建具屋に外してもらい、擦っているドアの下部を1cm位カット。カット寸法は現場にもよりますが、今回はカットしたドア下端にボトムウェザーストリップと言ってゴムの緩衝材のようなパーツを取り付ける為、その分の取り付けしろを意識してカットします。
この緩衝材を付けることで、床タイルの水をドアが吸い上げることが無くなり、且つタイルとドアの隙間を埋めるパッキンの役割をします。ドアが擦らないようにドアとタイルの縁を切りながら、隙間風も防止します。


ボトムウェザーストリップを取り付け、ドアの水腐れ部分にパテを充填しました。今回はドア取り外し後、即補修して戻すので硬化スピードの早いエポキシパテを使いました。2液混合後、4分で硬化し、24時間後には研磨や塗装可能です。


硬化後の肉やせもほとんど無く、硬化後は耐水性・耐候性に優れるので、このような工事には向いています。ホームセンターでも気の利いた所には置いてあります。



パテを入れたドア枠。
大きな穴の場合は全てパテで充填すると量的に非常に多くのパテを要すので、バックアップとして木片を入れ込んで、それからその周辺をパテで埋めることにしました。
写真では少し荒っぽい入れ方ですが、1週間後に研磨整形の予定なのでこれくらいで十分です。


今回、パテは2種類を用意しました。即日硬化するエポキシ2液性に変わり無いですが、この容器入りパテは今回が初めてです。違いは硬化スピードと値段。これは90g入っていて上述のパテの3倍量がありますが硬化スピードは4分から40分に伸びます。
ホームセンター価格で値段は両方共1セット700円位。
ということは4分速乾の方は3倍高いということ。
小さい容積をすぐ仕上げたい時は4分速乾を、容積が大きく充填に手こずると思ったら、40分硬化型の方が施工性はいいでしょう。(ゝ。∂)


ちなみに今回の施工では4分速乾を1.5セット、40分速乾を1セット
(計135g)使いました。
少しマニアックな話になってすいません。(^_^;)


外側のケーシンの下部にも少しづつ傷みが始まる兆候がありましたので、ここを変性シリコンでコーティングしました。変性シリコンなら後で塗装が可能です。ただし、塗りつぶしの場合であって、これが透明仕上げの場合は絶対に塗ってはなりません。色が弾いて木目に色が入って行かなくなります。
今回は既にドアが塗りつぶしなので、塗りつぶしでの仕上げになるので構いません。



さて、エポキシパテ充填部分の加工が可能な1週間が経ちました。
1週間前に充填した箇所はカチカチです。ペーパーで表面の凸凹を滑かにして行きます。面倒でもペーパーが目詰まりしたらまめに交換します。
余談ですが、この時に薄くていいのでグローブや軍手を付けましょう。
私は付けずに削ってたらドアの樹脂板のエッジ部分に指を当て、小さく怪我をしてしまいました。結構なスピードで上下しますので、うっかりすると思わぬところで怪我をします。(*^_^*)
ついつい仕上がりを素手で確かめたいので装着しないのですが。


ここからは塗装職人の出番です。
充填補修部分を含め、ドア・枠全体を全て塗装して仕上がりです。
既設の色が家全体のバランス的に少し薄い気がしたので、今回はもう少し濃い色目をお薦めさせて頂きました。


仕上がりました。

この度の輸入玄関ドアはまめに手入れがされていることもあり、ドアの表面の状態は良く、部分補修と塗り替えのみで済みました。
約2日の工事です。
状況によって対処も異なりますので、気になる方はご相談下さい。
輸入住宅 リフォーム メンテナンス/ノエルハウスby考作


築13年 あま市の輸入住宅 外部リフォーム


今日は今年6月に行なった輸入住宅の外装リフォームの報告をします。あま市に2001年竣工で外装は湿式工法モルタルにリシンの吹き付けとなっています。
施工前の問題点としては・・・

●外壁に細かいクラックが生じている
●浴室の目地・コーキングが切れ水漏れを生じている
●アイアンが錆びて外壁に錆のシミ跡が付いている
●輸入窓の外壁廻りのコーキングが劣化している
●外壁に貼った石が剥がれている。他にも剥がれそうな部分はないか?
●バルコニーの防水性がなくなってきている
など。他にも工事を開始してから発覚した不良箇所もありました。





【外壁の各所に見られるクラック(細かいヒビ)】
特に窓廻りやフード廻りに多く見られます。
荷がかかるところや開口部が弱いという傾向がこのクラックの位置を調べると分かります。


【バルコニー アイアンフェンスの錆】


【バルコニー モルタル笠木のクラック、1mm相当】
これでは天端から水が入って、最悪の場合、構造を湿らせて腐る原因となります。


【バルコニー床FRP防水の劣化】
表面には艶がなく、細かいヒビやチョーキング(粉を吹く)を生じています。メンテナンスのサインです。
建物が木造であれば、防水層の下は木で出来ていることを忘れないこと。



【輸入木製玄関ドア】
南面に配置されていることもあって表面の劣化が激しく、特に下の方は木部分が剥がれ一部下地が見えています。
ドアの取替まで施主様は視野に入れていたようですが、私の目から見て、まだメンテナンス次第で使えると判断し、塗装を施すことに。


ここからは施工中の様子です。

外壁のクラックを専用の防水剤で埋めます。


全てのクラックに防水剤を塗りこみ、窓廻りコーキングをし、外壁を仕上げて行きます。
仕上げにはスタッコフレックス リニューを使用します。



アイアン製品には錆止め塗装を(=赤茶の部分)
外壁 スタッコフレックス リニューの下地には微弾性フィーラーを入れました。



上記写真で大きなヒビのあったバルコニー腰壁のモルタル笠木にはこれでもか、というくらいの防水剤を塗り重ね、完全防備しました。
(=グレーの部分)


また、足場を組み初めて分かったこともあります。
屋根はスペインS瓦なのですが、瓦自体に問題が無くても瓦と瓦の間を埋めてある漆喰の劣化が進んでいる箇所がありました。


お施主様自身が屋根まで上って確認するのは結構危険なので、私の方で写真と動画を撮り、「このような感じになってます」と現状報告をし、対策のアドバイスをさせて頂きました。



漆喰(南蛮)を入れ直したところ(=真っ白の部分)
在来工法の家でも時折、左官屋さんがここだけ漆喰を入れ直して銀色の瓦の中で真新しく白い箇所を見つけることがありませんか?
基本瓦なのでそれと同じです。


ここからは完成写真です。



青空に茶のスペイン瓦とスタッコの淡い色が映えます。
今回使用したスタッコの色は標準色で#332 Peaches-n-Cream
色サンプルを既設外壁と合わせたり、竣工当時の記憶と重ねた結果、この色がベストでした。


外壁リフォームに関し、大切な要素は二つあります。
特に輸入住宅などデザインされた住宅の場合
1.外壁に求められる性能を取り戻し、今後その性能が出来るだけ長く持続するように施工すること
2.外観デザインをどうしたいか?住む人の意向を聞いて、性能を落とさず、好みのデザインで仕上げること

今回2.に関して言うと、施主さんは既設の塗り壁らしいコテ模様を気に入ってらっしゃいました。
ですので、今回にリフォームで仮にその表情が失われるのはとても残念そうに見受けられました。その点、今回のスタッコフレックス リニューは塗り厚で表面のテクスチャーを潰してしまうことなく、しかも超弾性という性能を維持しながら仕上げる事ができたので適材だったと思います。

どれを選んでも住宅に適する厳選された標準20色のラインアップも私は気に入ってます。私は今までスタッコフレックスの施工のほとんどこの標準20色の中で決めています。
(☆オーダーで色を指定することも出来ます)


【アイアンの仕上がり】
アイアン自体の塗装も大事ですが、アイアンと建物の間に生じた隙間、ビスの穴などが汚れや防水上、大切です。
コーキングにより今回そのあたりも入念に施工してます。



玄関ドアの仕上げについては施主さんと共に悩みましたが、現在の状況から木目の見えるステイン(半透明仕上げ)は手遅れで困難だということを理解して頂き、ペイント(塗りつぶし)にしました。経験上、明るい色のペイントは仕上がりが軽く安っぽく見えることがあるので、少し濃い目の茶色で決めました。
ドア自体交換するのは簡単ですが、ドア自体芯まで変形していたわけでは無いので、仕上げは少し目をつぶってこの先もう少し長く使って頂くことにしました。施工後、施主さんも気に入ってくれたみたいです。傷んでいると愛着も少し失われがちですが、綺麗に蘇ったことでまた元々持っていたデザインに惚れ直しもらい、大切に使い続けるきかっけになればいいな、と思います。


以上、6月の輸入住宅リフォームのご紹介でした。

今、お住まいの家のメンテナンスの方法が分からない?リフォームを誰に頼んだらいい?
お悩みならご相談下さい。
お問い合わせはこちらから
輸入住宅のメンテナンス・リフォーム/ノエルハウスby考作


外壁解体準備


予定通りではあるが、昨日梅雨明け宣言があった。
梅雨明け待ちの工事があったので雨が上がって助かるが、これだけ急に暑くなるとは!?これは予想外だった。

来週から外壁の補修工事が始まる。
まずは先行する解体を段取りをしている。一昨年前と同じ建物なので、基本的には同じ構造だと思う。必要な道具や材料を当時の写真を見ながらイメトレした。細かいことは以外と忘れていることが多いので、現場の写真はこういう時役に立つ。


メンテナンスシーズン

ここのところ、メンテナンスのお話をまた多く頂く。
今日も1件、12年前のマービン窓の修繕のお問合わせを頂いた。来週も外壁のメンテナンスで入っていく現場が1件ある。
その他にも数件そのような工事の予定が入っている。
冬よりも梅雨の時期から夏にかけてがやはり家も色々と不具合が発生する。
去年建てたお家のM様からも昨日外構のプランのご相談があった。
築10年以上のメンテナンスを見ながら、また新築のプランも考えている。色々同時にやることでそれぞれの仕事にいいところがフィードバック出来ると思う。新築と違いメンテナンスは状況や対策がそれぞれに違うことも多いので、それを多く見ることで家を作る際の注意点のデータともなる。
以前からずっと行って来たこの仕事もまたひとつひとつ大切にこなす意義があると思う。



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